FXディレクション
第1回「FXの仕組みを知ろう」
「FXディレクション」では、FX初心者の方から中級者の方向けを中心に、用語や仕組みの解説やテクニカル分析などを紹介していきます。
第1回目のテーマは「FXは何なのか」から紹介したいと思います。
「なんとなく知ってるけど、詳しくは…」という方も、ここでおさらいして、何食わぬ顔で自慢しちゃいましょう。
FXは「両替」なの?
FXは、「Foreign eXchange」の略と言われ、日本語に訳すと「両替」です。
ですが、実際に両替をしているわけではありません。
取引回数が増えるほど、色々な国の通貨が増えていくわけではないのです。
FXは、一言でいうと「為替相場の先物取引」です。
「先物取引」はどんな取引?
先物取引とは、どのような取引でしょうか?
厳密には、細かく種類が分かれているのですが、ざっくり言うと、
「未来の価格を予想して、今の価格で売買すること」です。
例えば、先物の銘柄で、コーヒーやトウモロコシなどがありますが、実際にコーヒーをたくさん仕入れませんよね?
これと同じで、実際にドルやユーロが行き来しているわけではありません。
「今後、値段が上がるだろう」と思って、今の値段で買って、後々価格が上がったら売るわけです。
FXで扱うのは、通貨同士の交換レート
FXでは、「通貨ペア」といって、2つの通貨の交換レートそのものが、買ったり売ったりする「商品」になります。
両替と決定的に違うところがココです。
両替は、実際に通貨が行き来する「現物取引」ですが、FXは「差益取引」と言って、実際に通貨が行き来しません。
例えば、円→ドル→ユーロにするのは、両替では可能ですが、FXではこうした動きは出来ません。
具体的な商品でいうと、FXの通貨ペアで、米ドル円(USD/JPY)というのがあります。
これは、「1ドル=◯円」というレートで、「1円=◯ドル」と逆転することはありません。
ですので、「1ドル=◯円」が、今後上がるか下がるかを予想して、買いか売りを仕掛けるのです。
FXは「売り取引」からでもOK!
今後、相場が下がりそうな場合、FXでは「売り」から入って、相場が下がったら「買い」戻すということも可能です。
そのため、始値と終値に大きな差がなくても、相場が上がったり下がったりして動けば、利益を出すチャンスがあるということです。
FXの考え方のコツは、「売り」と「買い」セットで始めて損益が確定するということです。
「何を売ってるんだろう」とか「いくらで買ってってどういうことだろう?」とか深く考え込まずに、「売りでエントリーしたものをいつ決済(買い)」するかといった具合に、「売り」と「買い」は「FX用語の一つ」くらいに考えた方が分かりやすいですよ!
FXは、どれくらいの単位で取引するの?
5~6年以上前に、1ドル90円以下の時代がありました。
最近では、110円を超えています。
その差は、実に約20円近くあります。
「あのときに、50万円分ぐらいドルを買っていればなぁ…」というのは、誰でも一度は考えたことありますよね?
実際に、円をドルに変えるのは両替ですが、この価格差を利益にするのがFXです。
FXの取引では、「1,000通貨単位」や「1万通貨単位」で取引します。
「通貨単位」というのは、聞き慣れないかと思いますが、通貨ペアのベースとなるほうの単位のことです。
米ドル円だったら、1,000通貨単位=1,000ドルです!
例:「ドル円」だったら…通貨単位は「ドル」!
1,000ドルって10万円以上!?そんなお金ないよ!という方へ
そうです、米ドル円で1,000通貨単位ならば11万円くらい、1万通貨なら110万円以上に相当する学の取引をするのです!
私は、最初に取引をするときに、このことばかり頭によぎってしまい、スマホで「買い」のボタンを押すときに震えていました…。
ちなみ、私にそれだけの大金お金があるかというと、ありません!
私がFX投資用に用意したお金は、1万円未満です。
なぜ、こんなことが可能なのでしょうか?
FXにはレバレッジがある!
少ない資金で始められる理由の一つが、FXの「レバレッジ」という仕組みです。
レバレッジは、掛け金の何倍にも相当する取引が可能です。
その代り、もし損益を出した場合、マイナスも何倍にもなって借金まみれに…なりません。!
FXは、競馬やルーレットのように、未来の価格や数値を当てるルールではありません。
ですので、「当たったらいくら、外れたらいくら」という仕組みではないのですね。
繰り返しになりますが、FXでは、買いでエントリーした通貨ペアは売った時に、売りでエントリーした通貨ペアは買った時に、損益が確定するのです。
では、レバレッジをかけるとどうなるかというと、少ない資金で多くの通貨ペアを持っているため、同じ相場の変動でも、受ける影響が変わってきます。
1,000通貨持っているときに1円分相場が動けば1,000円ですが、1万通貨単位持っている時は1万円分です。
レバレッジやロスカットについては、2回目・3回目で詳しく紹介するので、興味がある方はそちらも見てみてくださいね。

決済するまでは、利益もマイナスも未確定!
感が鋭い方であれば、薄々気づいているかも知れません。
そう、どんなにマイナスが膨らんでも、決済注文が確定するまでは、損失もまだ確定していません。
FXで使う、2つの通貨のレートは、相対的な信頼関係が数値化されたものです。
そのため、長い目で見ると、株などに比べて相場が戻りやすい傾向があります。
と、いうことは、どんなに負けてても、時価評価的なマイナスなので、相場が戻るまでエレガントにティータイムでもしながら待てばいいのでしょうか!?
非常に残念ですが、そうは問屋が卸しませんでした…。
ロスカットは、死神のような存在なのか!?
ロスカットは、巷では「諸悪の根源」、鎌を持った死神のような印象で語られていますが、これは大きな誤解です。
元々は、先ほどの「時価評価マイナス」が投資用の資金より上回らないように、決済して損失を確定しようとするものです。
ロス=「損失」を、カット=「切る」ですので、「ロスカット」とは「損切り」そのものです。
つまり、投資家を守るための仕組みなのですね。
なぜ、ロスカットが悪いイメージで広まったというと、多くの初心者の方が、FXの仕組みを理解しないまま取引をしてしまうからです。
「数千円からでも取引可能」の落とし穴
多くの方が、「数千円からでも取引可能」をそのまま実践し、ロスカットされて再起不能になってしまいます。
FXは「初心者の9割が負ける」なんて言われますが、「9割の方がこの仕組みを知らないだけ」だと私は思います。
数千円からでも取引は確かに可能なのですが、投資金のほとんどを取引に使うと、余剰資金は少ししかありません。
この状態で相場が少し動くと、あっという間にロスカットされます。
これは、用意できるお金の問題ではなく、100万円用意しようが、1億円用意しようが、そのお金で取引できるだけ取引してしまうと、あっという間にロスカットされる運命は変わりません。
第1回「FXの仕組みを知ろう」の まとめ
1回目の内容は、いかがでしたでしょうか?
「FXはこんな感じかぁ」というのが、見えてきたでしょうか?
今回のことをまとめると
・現在の価格と未来の価格の差が損益になる(差益取引)
・株などに比べて相場が戻りやすい
・売りと買いが1セットで成立した際に損益が確定する
・ロスカットがあるため、資金に余剰がないとマイナスを放っておけない
今回も少し触れましたが、ロスカットとレバレッジは、まず押さえてほしいと思います。
ロスカットとレバレッジは、2回目・3回目のテーマとして、それぞれ詳しく紹介しています。

ちなみに、最小通貨単位ですが、かなり例外的に1通貨単位から取引が出来るところがあります。
それが、SBI FXトレードです。
詳しくは紹介記事で解説しますが、私もSBI FXトレードがメイン会社です。
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